今日が何の日かというと、僕が初めて自分で買った車に乗った日です。
なんかまだ買ったばっかりな気もするし、ずっと乗ってるような気もする、そんな微妙な期間が3年間な気がする。
買ったばかりな気がするのは、昨日のように初めて運転した日の衝撃を覚えてるから。
教習所以来乗ってなかったMT車で、ビビってたけど本当に違和感だったのはハンドルの位置。
左ハンドルってこんなに運転しにくいんだ、と思いました。右折怖っ。(今も怖い。)
そして、、
この謎の筒!
これが怖かった。今まで乗った車と比べてあまりにも異質な佇まい、そして操作感…
納車の日を鮮明に覚えてるのは、この筒です。通称P.R.Nサテライトスイッチ。
MT車で、左ハンドルで、変な筒を操作せなアカンくて、ビビってた。
マニュアル変速はめちゃくちゃイメトレしてて意外と大丈夫、左ハンドルは道の真ん中に寄り過ぎちゃうし右折怖過ぎる。
そして筒は……
めちゃくちゃ操作し易かった……!!!
もちろん、説明無しでは難しかったかもだけど、不思議なくらい、笑っちゃうくらい操作し易い。
左手をステアリングから離すことなくすべての操作ができる。
1つの動作につかう手の動きがホントに少ない。
一連の動作に違和感が無さすぎる。
見た目の異質感は未だに感じるが。
不安どころか、むしろ初めてづくしの運転の中で数少ない安心要素とすら言い切れる!
この衝撃が忘れられなくて、昨日のことのように思い出せる。
よく練られた操作系だと思います。
あまりにも異質な見た目のせいかすぐ消えちゃいましたけど。
やっぱり、「合理性を求めた結果、根本から操作やデザインが他と異なる」みたいなシトロエンの独善的態度がもう最高です。
ずっと乗ってるような気がしちゃうのは、この車があまりにも僕の性分に合ってるから。
いまは正直そんなに経済的に余裕はなくて、でもその範囲の中で考えうる限り最高濃度の素朴さを味わえるのがこの車の良さです。
個性的なのに、牧歌的を通り越して牧歌そのものと言いたくなる程のおだやかさが最高のバランスで共存している…のは言い過ぎ?
目立つのは苦手だけど個性的な物がどうしてもこうしても好きで、速さには興味なくて、最低限の快適さはあって、旅に出れて、かわいくて、(多少は)信頼性があって。
簡素な作りの中にシトロエンの毒みたいのが間違いなく存在して、乗ってて飽きないし見てても飽きない。
この現代に通じる普通のハッチバックボディに、空冷で2気筒しかなくてそれを水平対向レイアウトしてる排気量たったの652ccエンジンを載せている。起源を辿ると戦前まで行き着く化石みたいなエンジンを載せている。
(追記:すみません、たぶん戦後設計でした、💦)
アァ!
普通なのに変!
変なのに普通!
泣きそうな顔、匂い、バビビーンヒャンヒャンヒャンヒャンみたいなエンジンの音とギアの音、リアタイヤのスパッツ、抜群に柔らかいシート、1本スポークのステアリング、使い易くて変な筒、押しにくいハザード、雨水左右にブチ撒ける1本しかないワイパー、変に低い位置の後ろの灯火類、めちゃくちゃロールする足回り、プジョーと合併後に捻り出されたシトロエンの独自性、、、
いくらでもキミが好きな理由を言えちゃうよ
こんな車、他にないんです。
こんなに濃厚で素朴で変で普通の車に僕はこれから出会えるのかしら。
別に、好きなものを好きな理由なんて言葉にしなくていいと思ってたけど、言葉にすると本当に僕はこの車が好きなんだなって気付きました。
この車を通して自分の自動車観みたいなのを作れてるのは本当に幸せで、嬉しくて、僕の自慢の愛車です。
これからも、よろしく。
たまには愛車自慢。
たまには、こんな日があってもいいじゃない。
許してください。
それでは👋